エイコサノイドは副腎皮質刺激ホルモンのセカンドメッセンジャーか
Project/Area Number |
06780506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山崎 岳 広島大学, 総合科学部, 助手 (30192397)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | リポオキシゲナーゼ / ステロイドホルモン / ACTH |
Research Abstract |
副腎皮質細胞のステロイド合成を測定するために、新鮮なウシ副腎から単離した初代培養細胞のプレグネノロン分泌活性をRIAで定量する実験系を確立した。ステロイドの分泌は副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)によって活性化されたが、その活性化はインドメタシン(シクロオキシゲナーゼ阻害剤)で影響されず、リポキシゲナーゼ活性の阻害剤である100μMのNDGAまたは50μMのAA861によって阻害された。これら阻害剤の作用部位を調べたところ、NDGAはミトコンドリアのP450sccの活性を直接阻害しているが、AA861はミトコンドリアへのコレステロール輸送を阻害していることが明らかになった。 副腎細胞のステロイド合成を活性化するリポオキシゲナーゼの代謝物を検索した。その結果1μMの15-HPETEがステロイド合成を約2倍に活性化することを見いだした。 ACTHやジブチリルcAMPで細胞を刺激した場合のAA861の効果を詳しく調べた。50μMのAA861は10^<-11>以上の濃度のACTHや1mM以上のジブチリルcAMPによるステロイド合成の活性化を50%程度阻害した。しかし、10^<-12>MのACTHの効果は100%阻害し、0.1mMのジブチリルcAMPによる活性化には影響しなかった。10^<-12>M ACTHでは細胞内のcAMP濃度は増加しない。よって低濃度のACTH刺激はcAMP以外のセカンドメッセンジャーで伝達されることが示された。このセカンドメッセンジャーは15-HPETEと考えられる。 生理的濃度(10^<-12>M)のACTH刺激において、アラキドン酸の代謝物が主要なセカンドメッセンジャーとして機能している事が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)