Project/Area Number |
06780551
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 隆司 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90201326)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ディファレンシャルディスプレイ |
Research Abstract |
申請者は任意プライマーを用いたPCR法を利用してmRNAのフィンガープリントを得るDifferential Display法(DD)を改良し、転写物を蛍光式自動DNAシーケンサー上で高速にスキャンする蛍光DD法(Fluorescent Differential Display)を確立した。本年度はこのシステムの更なる改良とシステムの評価を含めた実際問題への応用の2点に研究の主眼を置いた。 【システムの改良】 1)構成機能を持つ酵素類の検討:いくつかの校正機能を有した耐熱性酵素の使用を試みたがよい結果は得られなかった。しかし、Taqポリメラーゼに構成機能を持つ酵素を混合して用いることで従来と同様の効率のよい反応が可能であることが分かった。 2)新規ゲル素材の検討:HydroLink Long Rangerがポリアクリルアミド以外のゲルとして有効であった。 3)蛍光色素の検討:FITC以外にRhodamine-X,Tetramethylrhodamine,Texas-Red,Cy-5標識プライマーを試用したところ感度には特に問題ないことが分かったが、いずれも蛍光色素の安定性に問題が見いだされ、実用には至っていない。また蛍光色素SYBR Green Iによる染色の有効性が示された。 4)検出感度:全RNA量の0.00001%レベルでも検出が可能であることを確認した。 5)SSCP法の導入:ポリアクリルアミドゲルでは困難であったがMDEゲルの導入で問題点が解決した。 【実際問題への応用】 すでに現行のFDDシステムを神経芽細胞腫の分化およびアポトーシス過程の解析、ツメガエル初期胚の解析、マウス脳ならびに肝における性特異的転写物の検索等々に応用してきた。現在までにFDDで興味ある挙動を示したバンド約40本をクローン化したが、その全例においてFDD上の挙動が本来の転写物の挙動を反映していたことが確認できた。これにより本システムの卓越した信頼性が示されたと考える。 以上、本年度は交付申請時に挙げた目的を概ね達成できたと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)