Project/Area Number |
06780570
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
尾崎 俊文 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 研究員 (40260252)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 差し引きスクリーニング / 細胞周期 |
Research Abstract |
ラット繊維芽細胞3Y1とRSVにより形質転換された3Y1細胞間での、差し引きスクリーニング法によってクローン化されたラットN17遺伝子の発現は、後者において上昇しており、また、3Y1細胞のG1後期にmRNAの蓄積が認められ始めるが、S期開始とともにmRNA量の顕著な減少が観察されることから、この遺伝子産物の細胞周期調節機構への関与が示唆されていた。一方、構造解析から、N17遺伝子産物はbZIP構造を持つ新規の転写因子として機能する可能性が考えられたが、具体的な証明はなされていない。本研究では、N17遺伝子産物の生物学的な機能を調べるために、この遺伝子を3Y1細胞に導入し強制発現させることを試みた。ネオマイシン耐性を指標にスクリーニングを行なった結果、得られた16耐性株中、3株ではN17遺伝子の発現が顕著に増加していた。現在、これらの高発現株の性質を検討している。最近、出芽酵母のcdc37遺伝子に対応するハエの遺伝子(Dmccdc37)がクローン化された。驚くべきことに、N17遺伝子産物はDmcdc37とアミノ酸配列レベルで、全体で47%、N末端側(1-40)では85%の相同性を示すことが判明した。従って、N17遺伝子が、現在までに報告されていない哺乳類のcdc37遺伝子である可能性は極めて高いと思われる。興味深いことに、酵母のCDC37突然変異はG1/S停止を誘導かることが知られているが、N17遺伝子の発現レベルがG1/S境界域で変動する事実は、両者の機能的相関を示唆すると考えられる。現在、N17遺伝子産物が酵母のCDC37突然変異を相補出来るか否かの検討を行なっている。
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