脳内アロマテ-スとその関連構造(特に斑点小体)の解析
Project/Area Number |
06780645
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
篠田 晃 近畿大学, 医学部, 講師 (40192108)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 性分化 / エストロゲン / アンドロゲン / 内側視索前野 / 分界条床核 / 内側扁桃体 / 神経細胞封入体 / 高分解能SEM |
Research Abstract |
本研究目的は、脳の性分化を誘導する性ステロイドの脳内分子メカニズム解明に鍵を握るラット脳内アロマテ-スと斑点小体(stigmoid body)について、1、(1)ラット新生仔期から成熟期の雄雌の詳細な脳内アロマテ-スの分布や発現の生後発達を明らかにし、(2)光顕電顕的解析を通じて斑点小体との共存関係を明らかにする事と、2、透過型電子顕微鏡では曖昧であった斑点小体の三次元的構造を凍結割断高解像Scan電顕法を用い解析する事であった。その結果、1:(1)胎生期型の前内側視索前核、内側視索前野室周囲核や視床下部腹内側核外側部等のaromatase含有ニューロンは生後一週間を過ぎると消失し、胎生新生仔型の内側視索前野、分界条床核、内側扁桃核mPO-AMのものは胎生後期から新生仔期にピークを示すが成獣に至るまでアロマテ-ス発現を維持し、また若年成獣型の外側中隔や扁桃体中心核のニューロンは第三週を過ぎる頃から出現し始め若年から成獣でピークを示すことがわかった。中でも脳内最大のエストロゲン合成ニューロン群であるmPO-AMでは、出生前後からアロマテ-ス発現がやや雄優位ではあるが雌雄共に強く発現しているが、雌では特異的に思春期から急激にその発現が落ち始め、成獣で明らかに雄優位の性差が存在すること判明した。(2)斑点小体との関係の光顕電顕的解析は現在まだ進行中である。2:高分解能Scan電顕法による斑点小体の三次元的構造解析は、DMSO凍結割断・オスミウム浸軟による神経細胞の細胞内観察法(AODO法)を用い、ラット内側視索前野の神経細胞質内の斑点小体の表面から見た立体構造とその割断面の観察に成功した。これにより、斑点小体の主要な構成要素として、透過型の電顕観察では曖昧であった顆粒線維成分の存在を三次元的に証明する事ができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)