神経細胞の軸索・樹状突起形成に関連するアクチン調節蛋白質の研究
Project/Area Number |
06780650
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
石川 良樹 群馬大学, 医学部, 助手 (20212863)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アクチン / 神経発生 / トロポミオシン / ドレブリン / 突起形成 |
Research Abstract |
神経細胞の突起形成における細胞骨格蛋白質の役割を明らかにすることを目的として、この時期に特異的に発現する細胞骨格蛋白質の検索を行った。まず我々は様々な発生段階のラット脳から、アクチンに結合する画分を抽出し、発生初期にのみ発現する分子量140kDaのアクチン結合蛋白質を見いだし、この精製に成功した。蛋白質の部分アミノ酸配列を決定したところ、ドレブリンと呼ばれる機能不明の蛋白質であることがわかった。そこでその生化学的解析を行ったところこの蛋白質は(i)アクチン結合能を有する、(ii)トロポミオシンのアクチン結合能を強く阻害する、というin vitroでの結論が得られた。さらに(iii)ドレブリン遺伝子を培養線維芽細胞に導入したところ、ドレブリンはアクチン線維上に局在し、トロポミオシンがアクチン線維から追い出されるという結論が得られた。トロポミオシンは、ゲルゾリン、ADF、ビリンなどのアクチン繊維切断・脱重合因子からアクチン繊維を守って安定化する働きが知られている。以上の結果から、この蛋白質がアクチン繊維からトロポミオシンを追い出すことによって、アクチン繊維をよりダイナミックな状態にし、突起形成をおこしやすくしているのではないかと考えられる。以上の結果はJ.Biol.Chem.誌に掲載された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)