Project/Area Number |
06780668
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川島 隆太 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (90250828)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 局所脳血流量 / ポジトロンCT / 一次運動野 / 補足運動野 / 前頭前野 / 帯状回 / 自発的運動 |
Research Abstract |
上肢の運動に関連して働く、ヒト脳の巨視的な神経回路の解明を行うことが本研究の目的である。2組各10名の正常右利き男性被験者を対象とした。10名の被験者は自発的指運動および自発的上腕運動施行中に、他の10名の被験者は光刺激に基づく指運動施行中に局所脳血流量を測定した。自発的運動課題では、被験者は1秒に約1回、右手親指と人さし指を付ける運動、または上腕の筋肉を動かす運動を行った。光刺激に基づく運動では、被験者はまず、被験者の目の前に置かれた1個の発光ダイオードが赤く光ったら右手親指を、それが緑に光ったら人さし指を曲げる運動を行った。次に、赤く光ったなら同じように親指を曲げるが、緑なら何もしない運動を行わせた。いずれもコントロール課題は開眼安静状態であった。局所脳血流量はポジトロンCT装置を用いて測定した。脳血流画像はコンピュータ化脳図譜システムにて、3次元的に標準脳の形に変換後、各課題引くコントロールの差分画像を作成した。各組の各課題ごとに統計学的に有意に活動を示した領野を特定した。右指と右上腕の運動を支配する領野が左半球一次運動野の中にそれぞれ2ケ所ずつ存在すること、右腕の自発運動には運動の部位には関わりなく左半球の補足運動野と頭頂連合野の活動が重要であること、光刺激の意味を判断し適切な右手で運動を発現させるためには左半球の帯状回の活動が重要であること、運動を発現させないという意志発動は右半球の前頭前野が重要であること、が世界で初めて明らかにされた。
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