Project/Area Number |
06780685
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
神経・脳内生理学
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
伊佐 正 群馬大学, 医学部, 助教授 (20212805)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | orienting movements / head movement / reticular formation / cat |
Research Abstract |
頭部無拘束状態で視野の中心に点灯するLEDに注視した後、そのLEDを中心として45度間隔で放射状に配置した8個のLEDのいずれかに向けて視線(頭+頚)を動かす(指向運動)ように訓練された10匹のネコの橋・延髄網様体の内側部(尾側橋網様核、延髄巨大細胞性網様核)から単一細胞活動記録を行った。記録された236個の細胞のうち、指向運動に先行して一過性の活動の増加を示し,かつ8方向への運動中の活動を系統的に解析できた26個の橋、25個の延髄網様体ニューロンについてその活動の方向選択性を調べたところ、方向選択性がほとんど認められなかった1個の橋、4個の延髄ニューロン("omnidirectional type")以外の細胞の活動はcosine curveでよくfitできた。すなわち、omnidirectional typeを除いた25個の橋、21個の延髄ニューロンのうち、いずれも21個の細胞において分散の60%以上が正弦関数による回帰で説明が可能であった。また、baseline activityに対する回帰正弦関数の振幅の比を調べることで方向選択性のtuningの強さを比較したところ、橋ニューロンの方が延髄ニューロンより、tuningがより鋭い傾向があることが明らかになった。このことは、一部は延髄ニューロンがより高いbaeline activityを示す傾向があることを反映している。また、最適方向は橋ニューロンのほとんどが同側水平方向付近に分布しているのに対し、延髄ニューロンでは、約半数のみが同側水平方向で、他のニューロンでは垂直、斜め、対側に最適方向が向いていた。このことは、橋網様体が主に水平方向への運動を制御しているのに体し、延髄網様体には垂直方向へのベクトルを符号する入力の収束があることを示唆する。
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