Project/Area Number |
06780690
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
神経・脳内生理学
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
福田 敦夫 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (50254272)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | パーキンソン病 / 脳移植 / ドーパミン / シナプス / 線条体 / 黒質 / パッチクランプ / 神経回路網修復 |
Research Abstract |
1:パーキンソン病モデルラットの作成 ラットの一側の黒質線条体DA路を6-OHDAにより化学破壊し、メタンフェタミン誘発回転運動を示すヘミパーキンソン病モデル動物を作成した。 2:ドナー細胞の蛍光標識 胎生14-15日の胎仔ラットの黒質組織をトリプシン処理して細胞浮遊液とし、0.5%fluorescent latex microsphere/10%FBS加PBS液中でインキュベートする蛍光トレーサーのドナー細胞内負荷法を開発した。 3:神経移植 前述の方法で蛍光標識した胎仔黒質神経細胞をパーキンソン病モデルラットの破壊側線条体に移植し、パーキンソン病モデルラットの移植治療実験を行った。 4:機能(行動)修復の判定 移植後2週間毎にメタンフェタミン誘発回転運動を計測し、移植による機能の再建を解析した。 5:電気生理学的実験 脳スライス標本を用いた実験ではin vitroにおける神経細胞の生存状態により結果が左右されるため、まずargyrophil III法を用いてスライス標本中の細胞障害の自然発現の時間経過を線条体について調べたところ約6時間であった。移植6-8週後に移植部位を含むスライス標本を作成し蛍光顕微鏡下で蛍光を発生する細胞を確認し、移植細胞の同定を行った。パッチクランプ法によりwhole-cell記録を行い同定された移植細胞の電位依存性チャンネルを記録することができた。詳細な電気生理学的膜特性についたは解析中である。 6:細胞内Ca^<2+>濃度測定 スライスをfura-2AMを含むリンガー液でインキュベートしてfura-2を細胞内に負荷し、スライス標本中に同定された移植細胞の細胞内Ca^<2+>濃度を測定した。シナプス入力路刺激、グルタミン酸投与に対して反応性の細胞内Ca^<2+>濃度上昇を記録することができ、移植細胞への興奮性入力の存在を証明できた。 7:機能修復一神経回路修復の相関関係の判定 上記の実験結果を、個々の動物の機能回復の程度に照らし合わせて比較検討した結果、移植細胞の生着数と機能修復には明らかな相関が認められた。シナプス伝達と機能の修復との関係については解析中である。
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