Project/Area Number |
06780730
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
岸田 晶夫 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60224929)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | サイトカイン / ハイドロゲル / ヘパリノイド / 多糖アナログ / 放射線照射 |
Research Abstract |
(1)ヘパリン活性を有する親水性高分子の合成:側鎖に糖残基を有するグルコシルオキシエチルメタクリレート(GEMA)およびグルコシルオキシエチルアクリレート(GEA)を重合し、糖残基を硫酸化して目的物質を得た。いずれの高分子も細胞毒性は低く、血液凝固時間延長活性を有していた。また、サイトカイン(今回は塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF))の活性を増強する活性も有していた。 (2)ハイドロゲルの作成:ここでの目的は硫酸化ハイドロゲルを得ることである。まず、硫酸化ポリGEMAおよび硫酸化ポリGEAを合成し、これに放射線照射する事によってハイドロゲルの作成を試みたが、実用的な強度のゲルは得られなかった。次に、強固なハイドロゲルを合成してから硫酸化する方法を試みた。その結果、ポリGEAでは放射線架橋により、高い強度を有するハイドロゲルが得られたが、硫酸化反応を行うとゲルは膨潤し、崩壊した。一方、ポリGEMAでは放射線架橋の段階で生成するゲルは強度的にはポリGEAのものより劣っていたが、硫酸化を行っても膨潤度が2倍に増加するのみで、安定にゲルを硫酸化できた。これらの結果より、GEMAとGEAでは放射線架橋の反応メカニズムが異なっていることが明らかになった。 (3)ハイドロゲルとサイトカインの相互作用:硫酸化ポリGEMAハイドロゲルを凍結乾燥し、これをbFGFを溶解した緩衝液中で膨潤させてゲル内部に包含させた。このゲルからのbFGFの放出を観測したところ、日単位の徐放が可能なことが明らかになった。
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