雲と降雨の形成に関する実スケール実験とその成果を考慮した集中豪雨の予測手法の確立
Project/Area Number |
06805044
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
山田 正 中央大学, 理工学部, 教授 (80111665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 廣和 中央大学, 総合政策学部, 専任講師 (80256023)
樫山 和男 中央大学, 理工学部, 助教授 (10194721)
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Project Period (FY) |
1993 – 1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 長大立坑 / エアロゾル / 雲の発生機構 / 巨大雲粒子 / 水蒸気不飽和 / 雲の微物理過程 / 酸性雨 / 降雨数値シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では平成6年度までに北海道の上砂川町にある株式会社三井石炭鉱業所有の長大立坑を用い雲物理に関する4回の基礎実験と1回の応用実験を行ってきた。基礎実験として立坑内の温度、湿度、風速、降雨量等の高度分布、ビデオによる雲の確認を行い、応用実験として基礎実験の項目に加え立坑内のエアロゾル、雲粒のサンプリング、雲粒濃度の測定等の観測を行った。これまでの温度、湿度のデータ及びビデオカメラ等により雲が相対湿度100%以下でも生成されることが観測されてきた。さらにエアロゾルと雲水のサンプリング、エアロゾル量、雲量の測定及び高速ビデオカメラ等のデータの解析により空気中のエアロゾルが多すぎると巨大雲粒子はできないことや凝結核は数種類の物質で構成されており部分ごとに性質が異なるため従来の理論では説明することができない等の結果が得られた。以上より雲の発生機構はエアロゾルの種類、量や水蒸気量が複雑に絡み合った現象であることが確認された。さらに、上記の立坑実験の検証として1次元降雨数値シミョレーションを行った。その結果、水蒸気不飽和で雲が発生することを条件すると、立坑実験の結果を再現することができた。 今後は、場所を変更し岩手県釜石市にある釜石鉱山株式会社所有の長さ430mで6m×3mの長方形断面の立坑を用いて実験を行う予定である。ここでは雲が上砂川での実験における雲の微物理過程に関する物理特性と同様の機構により発生しているか否かを明らかにし、次に立坑下端よりS02を与え酸性雨の発生機構を解明する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)