Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Research Abstract |
鶏精子をPBSで洗浄し所定の濃度(1×10^9cells/ml)になるように150mM NaCl,5mM MgSO_4,15mM KC1,10mM benzamidine,20mM HEPESで懸濁し,1時間4℃に静置の後,高圧窒素ガスによる方法(N_2 cavitation)により精子細胞膜を分離し,パーコール密度勾配遠心法を用いて細胞膜分画を得た。この細胞膜小胞と,蛍光ラベルをしたリン脂質小胞を混合し,細胞膜小胞とリン脂質小胞の融合を,蛍光の消光を用いて測定し,精子細胞膜小胞の融合条件の解析を試みた。すなわち,細胞膜小胞をダンジルクロリドにより蛍光ラベルし,ロ-ダミンによりラベルしたリン脂質小胞と混合し,励起波長350nmでの500nmの蛍光強度の減少を測定し両小胞間の膜融合の頻度測定を試みたが,自然の消光との間で有意な融合は検出出来なかった。これは蛍光試薬による細胞膜小胞の標識が十分でないためと考えられたが,この標識の効率を上げることは出来なかったため,fluorescence energy transfer法は,今回の系に用いるには不適当と考え,この方法による膜小胞の融合検出を断念した。ついで,細胞膜小胞に蛍光試薬(carboxyfluorescein)を含有させ,その消光剤DPX(p-xylene-bis-pyridinium bromide)を含有するリン脂質小胞と混合し,蛍光強度の減少から,両小胞の融合を測定する方法を検討中である。また,鶏精子の細胞膜の部城特異性を知る目的で,超音波処理した精子の頭部と尾部の,蔗糖およびパーコール密度勾配法による分画を試みている。現在,それぞれ90%程の純度の分画をを得ることができるが,完全な分画には成功していない。
|