分子生物的アプローチによる神経芽腫マススクリーニングの効果判定
Project/Area Number |
06807140
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
小児外科
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
桧山 英三 広島大学, 医学部・付属病院, 助手 (00218744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 隆 広島大学, 医学部・付属病院, 教授 (60034104)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 神経芽腫細胞腫 / マススクリーニング / 予後 / 効果 / 予後因子 / テロメア / N-myc遺伝子 / DNAploidy |
Research Abstract |
1.臨床的検討:広島県の5才以下発症の神経芽腫症例はマススクリーニング(以下マス)が開始された1985年以前の1979年から1984年(A群,33例)は出生1万あたり1.3人であったが、1985年から1991年まだ(B群,55例、うちマス陽性例41列)は2.6人(マス陽性例は1.9)とほぼ2倍の発症率であった。B群は病期I,IIが有意に増加し,病期IVAは絶対数がやや減少し、5年生存在率はA群約50%に対し,B群は80%に向上していた。 2.腫瘍特性の検討:凍結保存されているA群30腫瘍、B群48腫瘍について腫瘍特性と関連する因子を分子生物学的に検討した。予後不良因子であるN-myc増幅はA群7例、B群6例,テロメア長異常は13例,7例でL-mycを含む1p32のLOHは5例,4例、Trk非発現は11例、8例,diploidは19例,15例でB群にやや少ない傾向はあったが有意差はなかった。一方,これに対し予後不良因子の少ないfavorable typeの腫瘍はB群に有意に多くマス陽性例中35例を占めていた。DNAのLadder形成は有意差がなかったが,両群ともテロメア長が伸びてimmortalityを獲得した腫瘍がみられ予後不良であった。 以上の検討から、マス陽性例の殆どは予後良好な腫瘍で悪性度の高い腫瘍の絶対数に有意差はなく、マスにて予後良好な腫瘍数が増加したために治癒率が向上したと考えられ,マス施行の予後不良な神経芽腫の早期発見への寄与は少ないと考えられた。しかし,若干の予後不良な腫瘍がマスで発見されており,マスのあり方を改善することで予後不良な神経芽腫の早期発見率を向上させうる可能性が示唆され,現在研究と検討をを続行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)