Project/Area Number |
06807166
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Suntory Institute for Bioorganic Research |
Principal Investigator |
齋藤 一樹 (財)サントリー生物有機科学研究所, その他の部局部, 研究員 (10192585)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 光学分離 / シクロデキストリン / 包接活性 / NMR / キャピラリー電気泳動 |
Research Abstract |
D-Glucoseが互いにα(1→4)結合で6〜8残基連なって環状になった化合物群は“シクロデキストリン"と呼ばれ,その中空に他分子を取り込むという活性(いわゆる包接活性)を持つことが知られている.NMR等の解析から,シクロデキストリンに含まれるD-Glucose残基はいずれもエネルギー的に安定な^4C_1配座を取り,分子全体としてはきれいなC_<6〜8>対称性が保たれていることが明らかとなっている.本研究では,シクロデキストリンのD-Glucose残基の一部を3,6-anhydro-D-glucoseに変換することにより,分子中に強制的に^1C_4配座を持つ残基を導入し,その立体構造や包接活性の変化を解析した.1.高分解能NMRを用いた解析により,α-cyclodextrin (D-Glucoseが6残基)中の3残基を3,6-anhydro-D-glucoseに変換しても,変換されずに残ったD-glucose残基の配座は^4C_1のまま保たれていることを明らかにした.分子中に非対称に3,6-anhydro残基を導入することが可能となった.2.この修飾したシクロデキストリンをキャピラリー電気泳動のキャリアーとして用いた結果,mono(3,6-anhydro)-α-cyclodextrinの包接活性はもとのα-cyclodextrinよりも弱くなってしまうことが判明し,そのため,当初期待された光学分離能がmono(3,6-anhydro)-α-cyclodextrinには見られなかった.これは環構造のひずみからキャビティー(中空)の大きさが小さくなり,他分子を受容できなくなってしまったためと思われる.現在,より大きな中空構造を持つβ-cyclodextrin(7残基)およびγ-cyclodextrin(8残基)に3,6-anhydro-D-glucoseを導入した誘導体を調製中である.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)