火星上での有機物の生成およびその検出法に関する基礎研究
Project/Area Number |
06832009
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
惑星科学
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
小林 憲正 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20183808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 威 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (80013431)
金子 竹男 横浜国立大学, 工学部, 教務職員 (50191987)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 火星大気 / 火星極冠 / 宇宙線 / 有機物探査 / アミノ酸 / 質量分析法 / 彗星 / アミノ酸前駆体 |
Research Abstract |
(1)原始火星大気を模した、一酸化炭素・二酸化炭素・窒素・水の混合気体に宇宙線の主成分である高エネルギー陽子線を照射し、その生成物の分析を行った。また、火星上に有機物を供給した可能性が考えられる彗星を模した一酸化炭素・アンモニア・水の混合氷への陽子線の照射を行った。 (2)現在の火星大気を模した、二酸化炭素・アルゴン・窒素・一酸化炭素・水の混合気体に陽子線を照射し、その生成物を極冠を模したドライアイス温度のトラップに集めた。 (3)(1)(2)の生成物中のアルデヒド、シアン化物イオン、炭化水素などをHPLC、MS、イオン電極法で分析し、実験条件による生成量の変化を調べた。また、生成物の加水分解中のアミノ酸の分析を行い、彗星、原始火星および現在の火星環境下でのアミノ酸「前駆体」の生成を確認した。また、原子地球や火星上での有機物生成に用いられたエネルギーについても考察し、従来重要と見られていた放電や近紫外線よりはむしろ宇宙線や真空紫外線の方が重要であったという結論に達した。 (4)(3)のアミノ酸前駆体のキャラクタリゼーションをイオン交換および逆相HPLCで試み、ストレッカー型前駆体よりむしろ、シアン化水素重合物型の前駆体の方が多いことがわかった。このような有機物の分析法を検討し、ヴァイキング計画で用いた熱分解GC/MS法はあまり適当ではなく、加水分解を組み合わせた新しいMSシステムを開発する必要性のあること、試料採取場所としては極冠周辺および地下の凍土が望ましいことがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)