ラセミ体修復機構(カルボキシルメチルトランスフェラーゼ)欠損マウスの作製
Project/Area Number |
06833017
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
老化(加齢)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
白沢 卓二 (財)東京都老人総合研究所, 分子病理, 研究員 (80226323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広川 勝いく 東京医科歯科大学, 病理学, 教授 (00014093)
森 啓 東京都精神総合研究所, 分子生物, 室長 (10159189)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / 発現異常 / イソアスパルチルメチルトランスフェラーゼ / ラセミ体 / ノックアウトマウス / キメラマウス / ES細胞 |
Research Abstract |
我々は、アルツハイマー病の神経変性に伴う分子異常を遺伝子工学的手法を用いて解析するために、アルツハイマー病(AD)で異常発現する遺伝子をディファレンシャル・ハイブリダイゼーション法を用いて、複数単離同定した。イソアスパルチル・メチルトランスフェラーゼ(PIMT)はADで異常発現を認めた分子の1つで、イソ体(D体)アスパラギン酸(L-isoAsp/D-Asp)を有する蛋白質(ラセミ体)を基質に、これらの基質蛋白質の分解または修復に関与している酵素と考えられている。本研究課題ではアルツハイマー病におけるPIMTの発現異常がAD脳における神経の変性にどのように関与しているのかを分子生物学的に解析する為に、イソアスパルチル・メチルトランスフェラーゼを欠損したマウス(PIMTノックアウトマウス)の作成を試みた。マウスのゲノムよりPIMT染色体遺伝子を単離し、エクソク・イントロン構造を決定した。エクソン2、3をネオマイシン遺伝子で置換するノックアウトコンストラクトを作成した。コンストラクトを129由来のES細胞に遺伝子導入し、相同組換えによりPIMT染色体遺伝子がネオマイシンで置換されたESクローン(ES♯84)を樹立した。このクローンをC57Black/6胚に注入し、キメラマウスを作成した。キメラマウスは更に、C57Black/6に戻し交配する事により、変異がgermlineに移行したヘテロマウスを確立する事に成功した。ヘテロマウスの交配により、ホモマウスを作成した。ホモマウスは予想された頻度で発生し、個体発生は正常であった。ホモマウスはサザンブロット、およびウエスタンブロットにより、PIMT遺伝子に変異が導入されていることが確認された。現在、ホモマウスの表現形を解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)