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血小板並びにTGF-β1によるエンドセリン-1産生促進作用とその病態生理学的意義

Research Project

Project/Area Number 06836017
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 血管生物学
Research InstitutionOsaka University of Pharmaceutical Sciences

Principal Investigator

松村 靖夫  大阪薬科大学, 薬学部, 助教授 (40140230)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高岡 昌徳  大阪薬科大学, 薬学部, 助手 (50140231)
Project Period (FY) 1994 – 1995
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Keywordsエンドセリン-1 / 血管内皮細胞 / 血小板 / TGF-β1
Research Abstract

血小板を培養血管内皮細胞に添加すると、エンドセリン-1(ET-1)遺伝子発現増加に伴ってET-1遊離が促進された。同様の作用は、血小板懸濁液を加温後、血小板を除去した上清画分を用いた場合にも認められた。血小板中に豊富に存在することが知られているtransforming growth factor-β1(TGF-β1)を内皮細胞に添加した場合もET-1産生は用量依存的に増加した。これらTGF-β1及び血小板上清画分によるET-1産生促進作用は抗TGF-β1中和抗体により有意に抑制されたことから、血小板はTGF-β1の遊離を介して内皮細胞におけるET-1産生を促進的に調節している可能性が示唆された。
血小板を含む多くの細胞から放出されるTGF-β1は大部分が生物学的に不活性な潜在型であり、生物活性の発現には、潜在型から活性型への活性化が必須である。そこで、血小板のET-1産生促進作用におけるTGF-β1の役割をより明確にするため、潜在型TGF-β1を活性化する方法として知られている酸処理及び熱処理を上清画分に施し、血小板の作用におよぼす影響について調べた。ADPにより凝集を惹起した血小板の上清画分に含まれるTGF-β1は、大部分が潜在型であり、酸処理または熱処理により上清画分中の活性型TGF-β1濃度は約10倍に増加し、同時に、内皮細胞からのET-1遊離促進作用も有意に増強された。また酸処理及び熱処理は内皮細胞におけるET-1遺伝子発現についても増強作用を示したことより、これら血小板作用の増強効果は活性型TGF-β1の増加によるものと考えられた。
酸処理及び熱処理を施した上清画分に相当する濃度のTGF-β1を内皮細胞に添加した場合、ET-1産生促進作用は酸処理及び熱処理を施した上清画分の作用に比し明らかに弱いものであった。また、熱処理を施した上清画分に抗TGF-β1中和抗体を併用した場合、ET-1産生促進作用に対し有意な抑制はみられたが、その抑制は完全なものではなかった。
以上血小板は、TGF-β1の遊離を介して内皮細胞におけるET-1産生を遺伝子レベルから促進的に調節している可能性が示唆された。また本作用は、単に血小板の凝集(活性化)のみに依存するものではないことも示された。さらに、血小板によるET-1産生促進作用は、活性型TGF-β1濃度と正の相関を示すが、本作用は活性型TGF-β1に加えて、TGF-β1と血小板から同時に放出される他の血小板由来因子との相互作用によっても修飾されている可能性が示唆された。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-03-31   Modified: 2016-04-21  

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