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<よみうり抄>データベース作成による近代作家の伝記的研究

Research Project

Project/Area Number 06851053
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 国文学
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

石川 巧  山口大学, 教養部, 講師 (60253176)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywordsよみうり抄
Research Abstract

今年度の研究としては、まず紅野敏郎編『読売新聞文芸欄細目』(日外アソシエ-ツ)などの基礎資料として、「よみうり抄」(「読売新聞」・文芸消息欄)の掲載時期および日付けを確認し、それに基づいてどのような方法でデータ・ベースを作成していくべきかという点を、これまで様々な雑誌の総目録等を編集したことのある出版社の方々と討議することから開始した。そのなかで、まず全国の各大学、国会図書館、日本近代文学館などに所蔵されているマイクロフィルムのなかで、最も安価で確実に記事を収集することのできるものをリストアップし、それに基づいて計画を進めた。また、それと同時進行するかたちで、記事をイン・プットするためのフォーマットも作成した。
その後、いくつかのサンプルを収集するために山口〜東京間を何度となく往復し、明治34年〜40年までは、ほぼ集めることができたわけだが、すべて個人の手作業で行ってきたため、物理的な限界もあり、今年度に関してはその段階にとどまっているというのが現状である。
なお、「よみうり抄」を読み進めていくなかで、周辺的なところから様々な問題点・研究課題がみつかり、現在それを原稿として準備しているので、その内容を、いくつか報告しておきたい。
I 明治改暦(明治6年1月1日)以来、日曜日、祝祭日、学校の長期休暇などをはじめとした制度的な休日が明確になったことによって、近代人の生活様式や価値観、思想・文化などが大きく変化した。作家・文化人の「消息欄」を調査していくということは、ある意味で、近代における<休息>というものの様相や変化をたどることでもあり、そこからは、例えば高等遊民、旅行者のまなざし、都市の娯楽など文学と深くつながる要素が逆照射できるはずである。
II 明治30年代においては、学生の長期休暇にともなう<帰省>というものが、新聞はもちろんのこと「中央公論」を初めとした諸雑誌においても盛んに取り上げられるようになり、長期休暇には帰省して親孝行せよという奨励がひとつのイデオロギーになっていく。そこで「故郷」という架空の世界が生成され、文学はもとより音楽、絵画などにもさまざまな影響を与えていくことになるのである。この問題については、「秋田さきがけ新報」(平成6年11月26日)に「『ふるさと』という制度」という論評を発表しており、今後はその問題も含めて考察していきたい。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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