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木管楽器の非線形振動に現れる分岐現象の研究

Research Project

Project/Area Number 06855007
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Applied physics, general
Research InstitutionKyushu Institute of Technology

Principal Investigator

高橋 公也  九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (70188001)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywordsクラリネット / 分岐現象 / 時間遅れ / シューマッハモデル / MSWモデル
Research Abstract

近年,井戸川らにより行われた木管楽器の人工吹鳴実験により木管楽器が極めて多彩な波形をアトラクターとしてもちそれらの間にはヒステリシスを伴う複雑な分岐現象が存在することが明かになった.本研究は,簡単な力学モデルを用いたシミュレーションを行い木管楽器の発音機構の解明を行った.シミュレーションには,木管楽器の中でも最も構造的に安定しているクラリネットをモデル化した方程式を用いた.現在知られている主なモデル方程式は2つある.1つは,シューマッハにより提唱された管体による時間遅れを取り込んだ微分方程式系で,もう1つは,マッキンタイヤー,シューマッハ,ウッドハウスらがクラリネットの発音のメカニズムを説明する為に用いた非線形離散写像に時間遅れの効果を組み込んだ簡略化されたモデル(MSWモデル)である.これらのモデルの特徴である時間遅れは,管体の音響特性関数である反射関数で特徴付けられる.本研究では,楽器の開口端の反射による長い時間遅れの他に,複雑な形状をしたマウスピース内での反射を考慮した短い時間遅れを取り入れた反射関数を用いてシミュレーションを行った.開口端による長い時間遅れのみを考慮したモデルでは単純な波形のみが出力されるのに対し,短い時間遅れも考慮したモデルでは多彩な波形が出力された.これらの波形およびその分岐構造は定性的にみれば人工吹鳴実験の波形とほぼ一致している.また,2つのモデルを比較すると,シューマッハモデルの方が吹鳴実験に近い分岐構造を持つ事が分かった.しかし,より簡単なMSWでも基本的な分岐構造は同じである.したがって,楽器内部の複雑な形状がもたらす多重時間遅れが,複雑な分岐現象を起こす主な要因になっていると結論付けられる.分岐構造の詳細なメカニズムの解析は今後の課題である.

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 橘崇哲 高橋公也: "McIntyre,Schumacher,Woodhouseモデルによるクラリネットのシミュレーション" 物性研究. 62. 642-651 (1994)

    • Related Report
      1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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