薄層要素-離散化波数法による3次元成層地盤の波動伝播の研究
Project/Area Number |
06855055
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
構造工学・地震工学
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
東平 光生 東京理科大学, 理工学部・土木工学科, 講師 (50246691)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1994: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 薄層要素法 / 離散化波数法 / 成層地盤 / 固体-流体の達成 |
Research Abstract |
圧縮性流体層を含む成層弾性体の動的Green関数を,薄層要素-離散化波数法を用いて展開した。本研究では,圧縮性流体の支配方程式として,圧力に関するスカラー場の波動方程式を用いた.固体の波動伝播を記述する弾性波動方程式と流体圧力場の波動方程式は固体-流体の相互作用方程式で結合され,相互作用場の正規モードを因果性を考慮して重ね合わせることで,時間領域のGreen関数が計算される.本研究と同様な観点で行った既往の研究にはTanによるものがある.Tanの研究では,流体と固体の方程式を結合し,安定な解を求めるためにペナルティー関数法や次数低減積分を用いているが,本研究では,流体の方程式にスカラー場の波動方程式を用いたことや正規モードを因果性を考慮して重ね合わせることなどの工夫により,煩雑な定式化を避けることができた. このGreen関数を用いて,比較的簡単なモデルを用いて海洋地震波の伝播特性を検討した.まず,本手法で計算された正規モードが正確に求められているかどうかを調べるため,本手法でもとめた正規モードをBiotの方法に基づく古典的な解と比較を試みた.それによれば,ここで展開された手法の解とBiotの解は良好に一致することが分かった.この検討を経た後,これまであまり計算されることが少なかった,固体-流体波動場の過渡的応答を計算した.計算された過渡的応答性状を検討したところ,固体-流体の相互作用によって,Rayleigh波の到達が遅れることが分かった.Rayleigh波の到達が遅れることは,既往の研究成果に基づいても推測できることであるが,過渡的応答の計算に基づき実証することができた. 以上の研究成果は,土木学会論文集,No.507/I-30に掲載されるとともに,当該論文の数値計算をさらに深めた結果を米国地震学会論文集に投稿中(修正依頼を受理)である.
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)