速度場に関する各種線形制約条件下での弾塑性,剛塑性境界値問題の解析とその応用
Project/Area Number |
06855057
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小高 猛司 名古屋大学, 工学部, 助手 (00252271)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 破壊 / 安全率 / 補強土 / 掘削 / 土留め壁 / 有限要素法 / 砂質土 / 粘性土 |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、剛塑性有限要素法に、人工部材が位置する近傍の各土要素節点で「距離不変」「角度不変」の速度場が生じるとの線形制約条件を導入し、鉄筋、壁面工などを有する補強土構造物や土留め壁を有する掘削地盤の変形・安定解析を行うことであった。粘土地盤と砂地盤を想定した補強土斜面に対し、その手法を適用して安定解析した結果、従来補強土構造物の設計ではあらかじめ経験に基づき仮定してやるほかなかった補強材に発生する引張力の分布や、壁面工に発生する曲げモーメント分布が、安全率や破壊モードと同時に求めることができた。また、その時求められた補強土斜面の安全率は、粘土地盤の場合は無補強斜面に対しあまり大きなものではなかったが、砂地盤の場合は極めて大きな補強効果が観測された。その理由は、砂の強度が大きく拘束圧に依存することに由来し、補強材を地盤中に挿入することにより補強材近傍の砂の拘束圧が大きく上昇するためであった。また、実際に別途行った補強土斜面の中規模模型実験のシミュレーションも行った。無補強斜面の破壊実験から得られた各種土質定数を用いて、「距離不変」,「角度不変」の線形制約条件を導入した変形,安定解析を実施したのだが、補強鉄筋の軸力分布,変形・破壊モード,変形初期の荷重〜変位関係,破壊荷重に対し、良く実験結果を説明することができ、解析手法の妥当性が証明できた。最後に、補強土構造物を離れ、矢板支持による掘削地盤の安定解析を同手法で行った。矢板も土に比べて大きな剛性を有していると言う点では補強材と同様に考えることができるからである。この場合もやはり、砂地盤の自立矢板の場合の方が粘土地盤のそれと比べて安全率の増加は大きかった。砂地盤の場合、矢板先端部に大きな拘束圧の上昇が生じ、地盤自身の「強度」が大きくなるからであった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)