Project/Area Number |
06855080
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
比嘉 充 東京工業大学, 工学部有機材料工学科, 助手 (30241251)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 多成分イオン / 複合荷電膜 / イオン素子 / イオン流制御 / 整流作用 / イオン濃度差駆動系 |
Research Abstract |
高分子の負荷電層(N層)と正荷電層(P層)が膜厚方向に積層したメンブレンダイオードイオン素子は電位差駆動系において半導体ダイオードと類似な整流作用を示すだけでなく、濃度差駆動系ではイオン素子に特有なイオン流特性を示すことが予想されている。本研究では電解質濃度差が存在する実験系においてこのイオン素子に発生する電位差、イオンコンダクタンスとイオン濃度との関係を検討した。 N層、P層中のキャリヤ-濃度が異なる3種類のメンブレンダイオードイオン素子はポリビニルアルコールに種々の分率でポリスチレンスルホン酸ナトリウムまたはポリアリルアミンをブレンドして作製した。これらのイオン素子の両端のKCl、CaCl_2電解質濃度を変化させてイオン素子に発生する電位差、及びイオン流を自作した作動ポテンシャル測定装置を用いて測定した。 その結果、KCl等の1-1型電解質濃度差駆動系におけるイオン素子に発生する電位はイオン濃度勾配に対するPN結合の方向により異なり、N層が高濃度側となる回路では濃度勾配と電位勾配が同方向となったが、P層を高濃度側に配置すると逆向きとなった。2-1型電解質電解質濃度差駆動系では発生電位のPN結合方向性だけでなく、荷電層の固定キャリヤ-濃度が電解質溶液濃度の約1/10の値となる場合に発生電位のピークが観測された。これは両荷電層/溶液界面における界面電位が移動キャリヤ-の価数に比例することに起因する現象であることが両荷電層の界面電位測定から判明した。また2-1型電解質系における濃度差-イオン流特性においてP層が高濃度側となる回路のイオン流がP層が低濃度側である回路より大きな値を示し、電解質濃度差駆動系において整流作用が観測された。この整流作用は膜キャリヤ-濃度が電解質溶液濃度の約1/10のところで最大値をとり、またP層に対するN層のキャリヤ-濃度比が大きいほど高い価を示した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)