Project/Area Number |
06855081
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐伯 功 北海道大学, 工学部, 助手 (50235090)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | チタン(チタニウム) / 熱酸化 / 誘電体 / 皮膜 / 光電流 |
Research Abstract |
1.チタンの熱酸化挙動の調査と皮膜のキャラクタリゼーション 1)緻密な熱酸化皮膜の生成条件:従来の報告のように昇温速度が小さく、高温で酸化した場合、皮膜は多孔質になりすいが、純酸素中、昇温速度を20K/s以上とし、1273K以下で200nm以内の厚さであれば緻密な酸化物が得られることがわかった。2)生成物の検討:アナターゼ型からルチル型への変態は従来報告されている温度とほぼ一致し、973-1073Kの間で起こった。誘電体として有望なルチル型の皮膜を得るためには1073-1273Kの温度範囲で成膜すればよい事がわかった。 2.皮膜の電気的特性の測定 電流-電位挙動の検討:キセノンランプを光源として、暗電流と光電流の測定を行った。1で挙げた最適条件で作成した皮膜は標準水素電極参照で2V以下のアノード分極下ではほとんど暗電流は流れず、n型半導体の特性である整流作用を示した。いっぽう光照射下では標準水素電極参照で0V付近から電流を観測したが、値は小さく、また作成条件による差異はあまり見られなかった。 3.表面処理による皮膜の電気的特性の改善 遷移金属元素の添加効果:上記の2までの内容が年度当初の研究計画であったが、あまり良い電気的特性は得られなかったので、年度途中より純チタンの熱酸化に加え、不純物として表面に遷移金属をドープした材料について、同様に熱酸化、電流-電位挙動の検討を行った。ニッケル、クロムなど、高温で2価や3価が安定な遷移金属では添加効果がなかったが、タングステン、モリブデンなど5価以上が安定な金属をドープした場合には、光電流が10倍以上増大するという結果が得られた。この原因については現在検討中である。
|