Project/Area Number |
06856030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農業機械学
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
近藤 直 岡山大学, 農学部・附属農場, 助教授 (20183353)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | マニピュレータ / 冗長自由度 / 障害物回避 / 可操作度 / 領域分割 / 果実収穫 |
Research Abstract |
植物を対象としたロボットにおいては、障害物が対象物の手前に存在することも多いため、視覚センサで対象物だけでなく障害物を的確に認識し、マニピュレータで迅速に移動経路を決定するアルゴリズムが必要となる。この問題を解決するためには、7自由度以上の冗長マニピュレータが有利であることが知られているが、その逆運動学の解法は一般に困難であり、農作業を対象とした効率的な制御方法はまだ開発されていない。そこで本研究では、マニピュレータ手先の可操作度、手先の直線移動可能な距離および関節角変位の3つのパラメータを評価指標とし、効率的に農作業可能な冗長マニピュレータの制御方法を検討した。 本研究では、2つの直動関節と5つの回転関節を有する7自由度マニピュレータを用い、トマト収穫を対象作業として実験を行った。まず、視覚センサを用いてリアルタイムで対象物および障害物の検出を行い、その位置検出結果を基にし、マニピュレータが通過可能な中間点を算出した。さらにマニピュレータがその中間点を経由し、吸着パッドを用いたエンドエフェクタによって、果実を収穫する実験を行った。その結果、以下のことが明らかとなった。1.マニピュレータの作動領域を2つの直動関節のストロークの比率で分割してマップを作成し、分割した領域の中央の点について、あらかじめ代表解を求める方法を採ったため、計算速度の短縮が可能であった。2.その解を求める際の拘束条件に(1)マニピュレータ手先の可操作度、(2)手先の直線移動可能な距離、(3)関節角変位を用いたため、適切なマニピュレータ手先の経路が得られた。3.上述の方法で求めた代表解に、実際の目標座標と分割した領域の中央の点との座標の差をオフセットとして加えることにより、作動領域内のいかなる点においても高い操作性を保ちながら、効率的にマニピュレータは移動できた。
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