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ヒト歯胚とその周囲組織の成長に伴う神経の分布に関する免疫及び分子組織化学的検索

Research Project

Project/Area Number 06857136
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Morphological basic dentistry
Research InstitutionOhu University

Principal Investigator

中川 敏浩  奥羽大学, 歯学部・口腔解剖学・第2講座, 助手 (60217677)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords歯胚 / 神経分布 / 成長発育 / 組織化学
Research Abstract

歯胚とその周囲組織は生後の歯髄となる歯乳頭や歯根膜を形成する歯襄から構成され、口腔機能の面からも感覚受容器として歯髄及び歯根膜には密な神経線維が分布している。また発育過程において神経の進入と種々の組織の分化の関連性が指摘されていることから、免疫組織学的手法を用い、いまだ不明な点が多いヒト胎児歯胚及びその周囲組織の成長発育とその神経分布について検索を行った。
まず予備実験としてラット歯胚における神経線維の分布状態を観察した。その結果、帽状期では歯胚を取り囲むようにNFP陽性神経が存在し、鐘状期初期では歯胚底部より神経線維の侵入が、その後徐々にその分布範囲は拡大し、硬組織形成期になると象牙芽細胞の一部にまで達していた。ヒト胎児においては、抗NFP,S-100蛋白抗体により、それぞれ神経線維とシュワン細胞の分布を、また伝達物質である神経ペプチドの検索には抗CGRP及びNPV抗体を用い機能面からのアプローチを行った。実験材料収集の特殊性から、今回は胎齢10〜24週のものについて検索した。その結果、
1)NFP陽性神経は帽状期である胎生10週では歯胚周囲に散在していた。14週、鐘状期前半になるとその分布は密となるも歯乳頭内部への侵入は確認できず、18週において細い線維が歯乳頭下方1/3に達する様子が観察された。
2)S-100陽性を示すシュワン細胞は今回ほとんど観察できず、神経線維は無髄の自由神経終末様を呈していた。
3)痛覚を担い血管拡張作用を持つCGRPの陽性反応はNFP陽性神経の約半分程に確認できた。また、自律神経に関与し、血管収縮作用を持つNPYの陽性反応は検出されなかった。
以上より、歯胚の成長に伴う神経の分布はその初期においてあまり密ではないこと、加えて、ラットでは細胞の分化が活発な時期に神経線維が同部位にみられたことから、神経は組織の成長よりむしろ分化に関与する可能性が示唆された。また、CGRPの反応所見から今後血管との関連性について検討する必要性が、また材料の確保と分子組織化学的なアプローチも課題として取り組んでゆく予定である。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-03-31   Modified: 2016-04-21  

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