Project/Area Number |
06857176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
三田 充男 明治薬科大学, 薬学部, 助手 (50211587)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 単離平滑筋細胞 / ムスカリン受容体 / 脱感作 / カルシウム感受性 / カルシウムイオン / G蛋白質 / α-トキシン / all-or-none収縮 |
Research Abstract |
モルモット盲腸紐単離平滑筋細胞のアセチルコリン(ACh)によるall-or-none収縮の閾値発生にまつわる細胞内情報伝達機構を詳細に検討するため、今年度はアプローチの一つ、として脱感作現象に着目した。無傷の単離細胞を100μMAChで10分間処理することにより脱感作が発生し、AChの受容体結合性は変化しないにも拘わらず、all-or-none収縮を示すAChの閾値濃度のみが上昇し、最大収縮には変化がなかった。そこで脱感作の発生機構を解明するため、黄色ブドウ球菌の外毒素であるα-トキシンで受容体機能を残したまま細胞膜を高透過性化した単離細胞を用いて脱感作状態における細胞内情報伝達機構を解析した。高透過性化した単離細胞は外液Ca^<2+>濃度の増加により収縮を示すが、一方Ca^<2+>のみでは収縮をしめさない0.2μMにCa^<2+>濃度を固定しACh濃度を増加することによりall-or-none収縮を示した。同様にGTPによるG蛋白質の直接刺激によってもall-or-none収縮を示した。この事はAChやGTP刺激によりCa^<2+>感受性がG蛋白質を介してall-or-none的に上昇すること示唆している。そして高透過性化した単離細胞においても脱感作が発生し、この条件下でのAChによるall-or-none収縮は無傷細胞の場合と同様にAChの閾値濃度のみが上昇し、最大収縮には変化を生じなかった。また、収縮蛋白質のCa^<2+>感受性自体やGTPによるCa^<2+>感受性上昇は脱感作により影響を受けなかった。この事はACh刺激によるCa^<2+>感受性上昇の閾値のみが脱感作により抑制され、その程度は影響されないことを示している。つまり、G蛋白質活性化以降の過程は脱感作により変化がなく、受容体からG蛋白質までのシグナルが障害を受けていることが示唆された。そして閾値発生の制御にはこのシグナルが重要であることが示唆された。
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