睡眠のメカニズム-ウリジン受容体を中心とする分子レベルでの解明
Project/Area Number |
06857177
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Hokuriku University |
Principal Investigator |
木村 敏行 北陸大学, 薬学部, 助手 (20234370)
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Project Period (FY) |
1994 – 1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ウリジン / 睡眠 / シナプス膜 / レセプター / ヌクレオシド / 中枢抑制作用 |
Research Abstract |
ウリジン誘導体の睡眠作用メカニズムについて以下の知見を得た。 1 構造活性相関 さらなる強力な催眠作用を有する化合物を見い出すべく、ウリジン、チミジン、デオキシウリジン、6-アザウリジン、イソプロピリデンウリジンのN^3位に4′-メチル-、2′-メトキシ-、3′-メトキシ-、4′-メトキシ-、2′,4′-ジメトキシ-、2′,5′-ジメトキシ-、4′-ブロム-、4′-クロル-及び4′-フェニル-フェナシル基を導入した。このうち、2′,4′-ジメトキシ-並びに2′,5′-ジメトキシフェナシルウリジンはマウス脳内投与でこれまで最強の催眠作用を有したN^3-フェナシルウリジンと同等の中枢抑制作用が確認された。各ヌクレオシドの中ではウリジン誘導体、一部チミジン誘導体において中枢抑制作用が強かった。糖部の水酸基を保護してあるイソプロピリデンウリジンの誘導体では強い催眠作用が認められず、ヌクレオシド誘導体の中枢抑制作用に糖部分が重要な役割を果たしていることが確認された。 2 [^3H]ウリジン及び[^3H]N^3-フェナシルウリジンのシナプス膜結合 [^3H]ウリジン及び[^3H]N^3-フェナシルウリジンをリガンドとしてラット並びにウシ脳シナプス膜と反応させた。[^3H]ウリジン及び[^3H]N^3-フェナシルウリジンは用量依存的にシナプス膜に結合し、高濃度で飽和性を示した。特異的[^3H]ウリジンの結合はN^3-フェナシル置換ウリジン、チミジン、デオキシウリジン、6-アザウリジン、イソプロピリデンウリジンで用量依存的に阻害され、各Ki値は0.04、14.2、5.26、1.62及び>2,250nMであった。これら誘導体のウリジン受容体結合阻害作用の強さはマウスにおける催眠作用の強さと相関性があることから、中枢系におけるウリジン受容体が催眠作用をはじめとする中枢抑制作用の惹起に関与している可能性を示唆する結果を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)