時間発展式病態プロフィールモデルによるシステムの開発
Project/Area Number |
06857181
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical sociology
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
平松 真里 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教務職員 (20251556)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 定性推論 / 病態プロフィールモデル / 定性ダイナミクス / シミュレーション / パーコレーション |
Research Abstract |
本研究の目的は、従来の“深い知識"による推論過程では不十分であった時間的な推論、階層間を結ぶ“統計的"な知識の導入により、専門家である医師により近づいた推論過程をもち、症候、検査結果と病態との因果関係を説明できるシステムの開発にあった。研究代表者は所属研究室において開発中であったこのシステムに必要な診断モデルとして時間発展式病態プロフィールモデル(Disease Profile based on Qualitive Dynamics of Disease Progression)を開発、この概念に基づいたシステムを部分的ながら、開発した。 研究代表者は申請した科研費により、Quintans Prolog Interpreter & Complier購入後、我々の開発中である診断モデルを計算機上に実装した。 このシステムは、時間推論部、階層的推論部、領域知識宣言部の3つのコンパートメントからなり、領域を腎機能障害に絞り、開発した。まず第一に、階層的推論部には、細胞レベルの障害が、臓器障害としてどのように反映されるかについてを推論機構が記述した。この部分においては、人口知能的な推論手法に加えて、セルオートマトンモデルと確率的モデルとを統合した非線形シミュレーションの手法により、人口知能的な推論手法の欠点を補った。第二に、階層的推論部を活用する時間推論部の開発した。この時間推論部は、階層的な推論部における推論過程を実時間上に適切な配置を行うプログラムである。以上の手法を結合したシステムを実際の腎疾患30症例に適用し、これらの症例の経過がシミュレーションできるかどうか検討した。 結果として、我々の手法は23例において、妥当な推論過程がシミュレートできた。この時間的発展の推論の導入及び階層間を結ぶ“統計的な知識"については、現在、我々以外には研究がなされていない知識体系であり、アメリカ人工知能学会1994年春のシンポシウム“医用人工知能"(Artificial Intelligence in Medicine-94)、アメリカ人工知能学会1994年の機能推論(functional reasoning)のワークショップ独創的で先進的であると高い評価を受けた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)