算数数学学科問題解決における認知面・情意面の評価法の開発に関する実証的研究
Project/Area Number |
06858024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
礒田 正美 筑波大学, 教育学系, 講師 (70212967)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 問題解決 / 認知 / 情意 / 自己評価 / 数学観 / よさ / 見通し / 評価法 |
Research Abstract |
本研究では、数学の問題解決的な学習指導過程における教師のみとりと、こども自身による自己評価の内容を、認知と情意両面を視点に明らかにすることにより、次のような学習指導における評価法の開発を行った。 1.教師のみとり方略としての「顔をみる」こと VTRで生徒の表情を記録し、何がみとれるかを明らかにした。教師が、表情からみとれるのは、生徒と生徒、教師間での相互作用に伴う情意変容であった。特に、教師が生徒の考えの真価appreciationを認め、それを衆知することとかかわって表情の変化が観察された。それは、数学の授業での自己実現と関わっている。その結果から、参加型の学習指導を行い、互いに考えのよさを吟味しあえる授業作りと、表情に現れる個の意欲のみとりが重要であるという指導法への示唆を得た。 2.生徒の自己評価を促すための「見通し」と「よさ」 あらかじめアンケートで、数学観を調査し、授業後、個別に心情曲線を書かせて、生徒の授業中の様子と対比した。その結果、授業への関心の度合いに応じて、極端に、心情が変わる様子が明らかにされた。その関心は、個々人の数学観を背景にするものであり、そのときどきの他者と自己との関係、例えば、自分の発表者と同じ考えであったとか、違う考えであったとかの、状況に応じて変わるものであった。大きく分けて、生徒の価値観が顕著に現れるのは、出された課題に対して見通しをもつ場面と、他者の考えと自己の考えを対比してよさを明らかにしようとする場面であった。このことから、教師が「その子らしさ」を認め、その「らしさ」に、よくも、悪くも抵触するような「見通し」や「よさ」の吟味を迫ることが、自己評価に結びつくという示唆を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)