スラロームクロマトグラフィーの発展・応用・分離機構の解明に向けた新展開
Project/Area Number |
06858064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
平林 淳 帝京大学, 薬学部, 助手 (40156691)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 高分子DNA / 液体クロマトグラフィー / 流体力学 |
Research Abstract |
スラロームクロマトグラフィーの更なる発展と分離機構の本質的理解に向けて以下の研究を行った。 1、混合モード分離の諸条件の検討と分離機構の解析 シリコン被覆シリカ系逆相クロマトグラフィー用充填剤(Capcell Pak Cl及びPhe、粒径5μm)を用い、λ/HindIIIなどの高分子DNAが従来のゲルろ過用充填剤を用いた時のようにサイズ分画されるかを詳細に調べた。その結果、分析を低イオン強度溶媒を用いて行うと両カラムとも同様なクロマトグラムと充填剤粒径から期待される分離力(分画範囲)を示したが、高イオン強度溶媒を用いるとすべてのDNAに有意の遅れが生じ、結果的に分離の卯が向上しが。しかし、遅れの程度は小さいDNAほど顕著で、またClカラムよりPheカラムの方が強かった。いづれの場合もDNAの分離は流速温度、溶媒粘性に強く依存していた。 一方、シャンドン社のHypersil TMS,OMS,Phe(平均粒径3μm)について同様の解析を行ったところ、低イオン強度ではいづれのDNA断片も回収されなかった、疎水性相互作用による吸着を想定して溶媒系に2-20%のアセトニトリルを加えていったところ、5%以上の添加により良好なDNA回収と分離が達成された。中でも4.4kbpの断片が素通り画分から分離されたのは始めてのことである。しかしながら、有機溶媒の添加にも関わらず流速、温度に対する依存性は保たれておりスラローム分離モードに基づくことが示唆された。 以上の結果より、市販の逆相クロマトグラフィー用充填剤を流用しスラロームクロマトグラフィーが実行できることが示された。さらに、以上の結果を統合して本分離法の分離機構を説明する数理モデルを構築中であり、将来的にはこれをコンピュータシミュレーションなどに結びつけたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)