Project/Area Number |
06F06763
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷口 維紹 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SAVITSKY David 東京大学, 大学院・医学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | B細胞 / Hyper IgM症候群 / IRF / クラススイッチ |
Research Abstract |
前年度に引き続き本研究ではIRFファミリー転写因子の機能解析を通し、末梢のリンパ組織におけるclass switch recombination(CSR)の分子機構を明らかにするべく、検討を行った。 これまでの実験で、complete freund adjuvant(CFA)+TNP-KLHまたはCpGBなどのPathogen-associated molecular patterns(PAKMPs)で免疫した際、IRF5欠損マウスにおいて抗体産生に異常があるという知見を得たが、今回PAMPs免疫条件下において抗体産生に関わるT細胞の機能を検討したところ正常であった。一方、in vitro培養したB細胞ではCpGB刺激によるIgG2a産生の異常が観察されたことから、IRF5欠損マウスにおける抗体産生異常はB細胞の異常に起因することが明らかになった。CSRとの相関が知られるIFNβの産生については、CpG刺激したIRF5欠損B細胞と正常細胞の間に差はなく、またIL6産生はIRF5欠損B細胞で減弱したものの、IL6をIRF5欠損B細胞に添加しても抗体産生が回復しない事から、これらの分子はIRF5欠損B細胞における抗体産生異常に関係しない事が分かった。そこでCSRに関連する他の遺伝子群の発現を網羅的に解析したところ、いくつかの遺伝子の発現が、CpGB刺激したIRF5欠損B細胞で顕著に減弱しており、IRF5はB細胞においてそれらの遺伝子発現を制御する事により抗体産生に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。 本研究助成は最終年度となったが、今まで得られた貴重な結果に基づいて、分子メカニズムをさらに解析するため今後も詳細な解析を続ける予定である。IgG2aは自己免疫に関わる重要な抗体であり、ヒト全身性エリトマトーデス(SLE)患者においてIRF5遺伝子に一塩基変異多型(SNP)が報告されていることから、本研究の成果を自己免疫疾患の病態理解や新しい治療法のための基盤の確立に繋げてゆきたい。
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