内在性レトロトランスポゾンを用いたミヤコグサの遺伝子タギング系の開発
Project/Area Number |
06J00900
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Breeding science
|
Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
深井 英吾 National Institute of Agrobiological Sciences, 基盤研究領域, 特別研究員(PD) (00570657)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | ミヤコグサ / レトロトランスポゾン / モデル植物 / 遺伝子タギング / ゲノム動態 / 国際情報交換 / デンマーク |
Research Abstract |
本研究ではミヤコグサ内在のレトロトランスポゾンLORE1,2を用い、ミヤコグサで遺伝子タギング系を確立する事を目的としている。 昨年度に、DNAのシトシンメチル化を制御する遺伝子の発現を低下させたミヤコグサの形質転換体においてLORE1が転移していたことを受け、更なる解析を行った。その結果、組織培養を経て再分化させた植物体の後代の集団において、LORE1の活性化が確率論的に生じていることがが分かった。つまり、LORE1の活性化は組織培養を介して誘導でき、活性化に外来遺伝子の導入は必須ではなく、非形質転換体においてもLORE1の転移を誘導できる事が分かった。 活性化されたLORE1の転移様式を解析した。再分化当代個体のゲノムにおけるLORE1のコピー数増加はこれまでに認められておらず、したがって培養期間中にはLORE1の転移は生じないか、その頻度はきわめて低いと考えられた。一方で、LORE1の新規転移コピーは再分化当代の自殖後代において高頻度に検出された。この事から、LORE1が転移する場は植物体であることが分かった。転移は配偶体的に起きており、この事は、独立の転移挿入数を多く蓄積する必要がある遺伝子タギング系の確立にとって、LORE1が非常に適している事を示す。 以上、人為的なLORE1の誘導に成功した事により、LORE1を利用したミヤコグサの遺伝子タギング系確立が実現可能となった。ミヤコグサ遺伝子タギング系は、植物の新しい分子生物学的研究基盤として、またマメ科植物の農学的研究を加速するツールとして、その利用が期待できる。
|
Report
(3 results)
Research Products
(12 results)