Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本年度では,咋年度までに行った提案手法のプロトタイプシステムの実装を継続して行い,PDAやノートPCなどの実端末上での評価実験を行った.評価実験の結果,端末への動画配信を開始するまでの遅延時間や,最適化アルゴリズムの計算時間が,実用上問題ない程度(5秒以内)であることが確認できた. 提案システムでは,サーバ側で多数の品質へのビデオのトランスコードを行い,また,多数の端末へ一度にストリームの配送を行う必要があるため,サーバ側で多くの計算資源と帯域が消費される.そこで本年度では,新たに,サーバ側で消費される計算資源および帯域をできるだけ小さく抑えるためのビデオ配送経路構築アルゴリズムの考案を行った.これにより,次のような知見,成果を得た. 1.問題設定:サーバ側では,多数のプロキシ(各プロキシはトランスコードを実行可能)から成るコンテンツ配送ネットワーク(以下CDN)が利用可能であると仮定する.このとき,CDNで消費される計算資源量と帯域の総量ができるだけ小さくなるようプロキシ間のビデオ配送経路を構築する. 2.アルゴリズムの考案:消費計算資源量と帯域のコストのバランスを考慮して,トランスコーダの総実行数を少なく抑えつつ,コスト最小スタイナー木に基づいた帯域の消費効率のよい木に沿って.ビデオの配送を行う. 3.評価:計算機シミュレーションによる提案アルゴリズムの評価を行った結果.提案アルゴリズムが,他の手法(サーバから全ての端末ヘプロキシを介さず直接ビデオの配信を行う手法など)に比べ,同程度の計算時間で,かつ,配信サーバへの負荷の集中を軽減し,CDNでの消費計算資源,および,帯域量を小さく抑えられることを確認した.
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