Project/Area Number |
06J11603
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
殿城 亜矢子 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 神経変性疾患 / ショウジョウバエ / 加齢 / プロテアソーム / 神経変性 / モデル生物 / スクリーニング / スクリーング |
Research Abstract |
神経変性疾患は晩発性に発症するが、なぜ神経変性疾患が晩発性に発症し、進行するのか、その理由は明らかではない。これまでに、ショウジョウバエを用いた遺伝学的スクリーニングによって、神経変性を抑制する因子を網羅的に探索する過程で、Rpn11というプロテアソーム構成因子の過剰発現が神経変性の加齢に伴う進行を抑制することを見出してきた。Rpn11が19S複合体の蓋部構成因子であり、その過剰発現が神経変性の進行を抑制したことから、加齢に伴うプロテアソームの活性変化に注目した。生化学的手法を用いて26Sプロテアソームの量及び活性が加齢に伴い低下することを明らかにしていたことから、Rpn11過剰発現系統の生体内におけるプロテアソームの生化学的解析を行ったところ、老齢個体においても生体内の26Sプロテアソームの量及び活性が比較的維持されることが明らかとなった。一方で、遺伝学的にRpn11の発現を低下させると生体内の26Sプロテアソームの量及び活性が低下するとともに、加齢に伴って神経変性が観察された。さらに、Rpn11過剰発現系統では野生型と比較して寿命の延長が見られたことから、プロテアソーム活性の維持が通常の老化プロセスにも影響を及ぼす可能性が示唆された。本研究において、ショウジョウバエを用いた遺伝学的スクリーニングによって得られた神経変性の進行を抑制する因子Rpn11の同定により、老齢個体における生体内の26Sプロテアソーム活性の低下を遺伝学的操作で向上させることによって神経変性の進行を抑制できる可能性を示した。これは加齢に伴う生体内の26Sプロテアソーム活性の低下が、神経変性疾患の晩発性発症や加齢に伴う進行の原因、つまり危険因子の一つであることを強く示唆するものである。本研究の成果はMol Cell Biol.29(4)に掲載された。
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