Project/Area Number |
07206103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
林 忠行 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90156448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩下 明裕 山口県立大学, 国際文化学部, 助教授 (20243876)
秋野 豊 筑波大学, 社会科学系, 助教授 (70142677)
横手 慎二 慶應大学, 法学部, 教授 (00220559)
伊東 孝之 (伊藤 孝之) 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (30002140)
小泉 直美 防衛大学校, 社会科学教室, 助教授
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Project Period (FY) |
1995 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥18,600,000 (Direct Cost: ¥18,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥6,900,000 (Direct Cost: ¥6,900,000)
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Keywords | ロシア / CIS / 東欧 / NATO / EU / 露中関係 / 国際関係 / 国境 / 口中関係 / 人の移動 / CIS(独立国家共同体) / 中欧 / 地域統合 / 下位地域協力 / NATO拡大問題 / 国境問題 |
Research Abstract |
この研究は、スラブ・ユーラシア地域における国際関係の変動分析を目的としていた。そこでの知見としては、つぎの諸点を指摘できる。 1.ロシアの世諭形成者の間では、多様な自己認識と世界認識が存在し、それらの間での外交政策をめぐる諭争が継続している。さしあたりそれらの認識はa)イデオロギー的西欧派、(1)現実主義的西欧派、(2)現実主義的独自路線派、(3)イデオロギー的独自路線派、(4)大国再生派などに分類できる。 2.現在のロシアがもつ国境観には、なおかつてのロシア帝国やソ連時代に形成された意識が残存しているが、新しいロシア国家が世界システムに組み込まれる過程で、国境の画定の必要性が認識され、かつ非軍事化された国境管理体制の導入が進みつつある。 3.ロシアは、カフカ-スや中央アジアでの影響力を急速に失いつつあり、またこの地域では独自の地域意識の形成が見られ、また隣接するロシア以外の諸国や米国が影響力を行使し始めている。こうした過程の中で、この地域には新しい地域国際システムの出現が観察される。 4.ロシアと中国の間では「パートナーシップ」に墓づく国家間関係が構築されつつあるが、それぞれで「中央」と両国国境地域に位置する「地方」との間での両国関係に関する捉え方の差も観察され、それは両国間関係の不安定要因となっている。 5.東中欧諸国はNATOおよびEU加盟に向かい、これらの諸国とロシアおよび旧ソ連諸国との関係は急速に変容したが、旧ソ連ブロック内で形成された関係の遺産もなお観察できる。その一例が、スロヴァキアとロシアとの関係で、そこでは強い政治、経済、軍事的な提携関係が残っており、それはスロヴァキアの独自の外交路線に反映されている。
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