Project/Area Number |
07207210
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
苧阪 直行 京都大学, 文学部, 教授 (20113136)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 電子テキスト / 読み / 眼球運動 |
Research Abstract |
本研究は電子テキストの読み易さの指標となる眼球運動のサッケード運動の移動時間、停留時間などを読み易さの指標として採用し、電子画面に表現される日本語テキストの読み易さや理解のしやすさを実験心理学的に検討することを目的とした.本年はまず、電子テキストの縦・横表示と読み易さについて検討した.日本語は縦にも横にも表記することのできる便利な言語である.印刷されたテキストを用いて縦書きと横書きのどちらが優れているかという研究が数多く行われてきたが、明確な結論はでていない. 電気テキストを読む場合、視線を移動させる必要があるがこの視線の移動を科学的に測定することによって電子テキストの読み易さを評価することができる.視線の移動を制御しているのは眼球運動であり、この運動はテキストの入力系の処理と密接に連携しながら制御されている.眼球運動の測定はパーソナルコンピュータに接続された眼球運動測定装置(OBER2)を用いて行った.この装置は、赤外線を目に照射した時の眼球表面からの反射光の変化を利用して、目の位置を検出するものである.ゴ-クル状のものに左右各4個の赤外線の照射、検出を行う装置が目を囲むようにして取り付けられていて水平方向、垂直方向の位置を検出する.被験者はまず練習試行として本試行で使用するものとは異なる文章を2種、縦書きと横書きの表示条件2で表示されたものを読み、本試行では、10種の文章がそれぞれ10種の表示条件のいずれかで表示される(計100種)が、ひとりの被験者にはこのうちから10種をランダムに選んで、10回の試行を行わせた. 現在結果を分析中であり.詳細は追って報告するが、おおよその結果は(a)読みの時間については、縦書きの方が若干長い傾向がみられる。しかし(b)読みの時間を従属変数として、縦横(縦書き・横書き)・表示条件(字間と行間の組あ合わせ5条件)の2要因分散分析を行うと、表示条件の主効果のみに統計的に有意な傾向が認められ、縦横表記の効果は認められなかった.
|