金属原子、イオンの溶媒和クラスターの構造と反応性に関する理論的研究
Project/Area Number |
07208221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
橋本 健朗 東京都立大学, 教養部, 助教授 (40202254)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1995: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 非経験的分子軌道計算 / 溶媒和アルカリ原子 / 溶媒和構造 / イオン化ポテンシャル / 溶媒和電子 / 光電子分光 / 電子脱離エネルギー / クラスター |
Research Abstract |
非経験的分子軌道計算により、1、Li(H2O)nとNa(H2O)nとの比較研究、2、Na(H2O)n負イオン、Na(NH3)n負イオンの研究を行なった。1では、Li(H2O)nの構造とイオン化ポテンシャル(Ip)のサイズ依存性を理論的に予測した。Li(H2O)nはLi-O結合が水同士の水素結合よりも強く、4つの水にLiが囲まれた内包構造が最安定だが、Li(H2O)3を第一層とするThree-Fold構造も安定な異性体である。内包型とThree-Fold型はともにNa(H2O)nの最安定構造(表面型)とは異なるが、IpはNa(H2O)nと同様にnが4以上で一定となってバルク水クラスター負イオンの垂直電子脱離エネルギー(VDE)に一致する。この特異なIpのサイズ依存性を示すクラスターの共通点として、クラスター表面に脱離電子が局在する性質を見い出し、内包型Li(H2O)nではLi原子が電子を放して、イオンと溶媒和電子という2中心型電子構造をとることでこの電子分布を実現していることを明らかにした。2では[Na(H2O)n]^-と[Na(NH3)n]^-のVDEのn依存性の測定結果を解析した。[Na(H2O)n]^-では、Na-H結合と水の水素結合で安定化した構造が最安定であり、中性と負イオンの構造は大きく異なる。一方、[Na(NH3)n]^-はNa-N結合を最大限もつ構造が安定で、中性及び正イオンと構造が類似している。負イオン構造での中性励起状態への遷移に対応するVDEの計算値は[Na(H2O)n]^-でも[Na(NH3)n]^-でも、実験とよく一致した。負イオンの構造での中性[Na(H2O)n]クラスターの不対電子はほぼNaの周りに存在するが、[Na(NH3)n]ではnの増加とともにクラスター全体の空間に非常に広く拡がっていく。この[Na(H2O)n]と[Na(NH3)n]の電子構造の違いとVDEのサイズ依存性はよく対応する。[Na(H2O)n]では水和にNa周囲の電子構造があまり影響されないため、VDEのサイズ依存性が小さい。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)