Project/Area Number |
07210215
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
磯 暁 東京大学, 大学院・理学系研究所, 助手 (20242092)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 分数統計 / Calogero-Sutherland模型 / 共形場理論 / エニオン描像 |
Research Abstract |
空間の次元が低くなると、ボソンとフェルミオンの中間の統計性を持つ分数統計粒子が重要な働きをする。分数統計粒子は、空間次元が2次元の場合は、分数量子ホール効果でその存在が実験的に確かめられ、また高温超電導を説明する候補として注目を集めた。空間1次元でもその様な概念が存在する事は古くから知られていたが、1次元では統計性という概念が他の次元ほど明らかでない為、あまり注目されていなかった。しかし最近になって、1次元系の理解に分数統計的な見方が非常に有効な見方となりうる事が分かってきた。 この研究では、1次元で分数統計粒子の理想気体を記述しているCalogero-Sutherland模型(長距離相互作用をする可解模型、以下CS模型)を軸に、共形場理論及び関係する物理を新しい視点から議論した。特に議論したのはc=1の共形場理論である。よく知られているようにc=1、半径1のポソンは自由フェルミオンのフォック空間で理解できる。CS模型を使うことでこのポソン-フェルミオン対応がポソン-エニオン対応に拡張することができた。相互作用係数がmのCS模型は、熱力学的極限で半径が√<m>のボソンで記述される。このことから、このc=1のボソンの状態空間は、統計性がθ=π/mの分数統計粒子のフォック空間で理解できる事がわかる。またこれを使うことによりc=1のボソンの指標の新しい表式も得られた。
|