Project/Area Number |
07210242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 隆 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (20154007)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 解ける場の理論 / 可解系 / 境界条件 / 戸田場の理論 / 安定性 / 量子代数 / 自由境界 / 半空間上の場の理論 |
Research Abstract |
2次元及び4次元では、場の量子論の本質的部分を保持し、かつ解ける性質を有した理論が多数知られている。その種々の性質を具体的に研究することにより場の理論そのものを深く理解することが目的である。また解ける場の理論の有望な一般化として、それらが非自明な境界条件を持つ場合に持つ顕著な諸性質を力学的および対称性の見地から明らかにすることを目指した。まず全空間で厳密に解ける理論が与えられた場合に、これを「半空間に制限して、適当に(非自明な)境界条件を選ぶことによって“解けるか?"」という一般的な問題設定がある。この問題を、一連のフアァイン戸田場の理論に関して調べて、肯定的な答えを得た。上で得られた古典的に可解な半空間上の場の理論が、「すべて量子論的に可解であるか?」という問題を調べて、安定性による強い制限を明らかにした。この安定性による評価の方法を、"純虚数結合定数"を持つアファイン戸田場の理論の‘ソリトン'の安定性にも適用し、更にエルミート性の詳しい議論により、通常受け入れられている"ソリトン質量の量子補正"の計算が根拠に欠けることを示した。更に無限個の非局所保存量が可解性を保証する一連の非線形シグマ模型に関して、半空間上での可解性を論じた。自由境界条件の場合には戸田場の理論の場合とは対照的に、非線形シグマ模型の無限個の非局所荷電は、半空間に制限すると保存されないことを、これらの荷電を具体的に構成することによって示した。またファイン戸田場の理論の運動方程式の簡約を系統的にかつ包括的に調べて、多くの新しい簡約関係を発見した。
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