Project/Area Number |
07211208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
土山 明 大阪大学, 理学部, 助教授 (90180017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 千秋 大阪大学, 理学部, 助教授 (50176591)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | マグマ / 蒸発 / 元素分別 / 同位体分別 / 珪酸塩メルト / 拡散 |
Research Abstract |
真空中への自由蒸発では元素分別と同時に同位体質量分別がおこることが知られているが、CAIなど一部の物質を除いて地球や月あるいは隕石を構成する物質には、大きな同位体質量分別は見いだされていない。一方、Kの蒸発とこれに伴うと考えられる同位体分別は、原始太陽系星雲の最高到達温度を推定するのに極めて重要であることが最近指摘されるようになった。このような物質の蒸発に伴う同位体質量分別を明かにすることを目的として、まず物質の蒸発に伴う同位体質量分別についてモデル化をおこなった。同位体質量分別は、蒸発速度、物質内の元素移動速度(一般には拡散係数)、物質のサイズ、同位体分別係数によって決まる。固体の蒸発では元素の拡散係数が一般に小さいので同位体質量分別はおこりにくく、大規模な同位体分別は液体の蒸発によるものと考えてよい。液体の蒸発の場合には、同位体質量分別係数が同位体質量分別の程度を決めるので、次にこれについての基礎実験をおこなった。アルカリ珪酸塩メルトからのアルカリ元素(NaおよびK)の蒸発実験を、超高温熱天秤を用いて1気圧Ar雰囲気中から真空までの低圧雰囲気下でおこなった。蒸発残渣の化学分析により、高温部での試料の重量減少はアルカリ元素の蒸発のみによるものであることが明かとなった。一定温度でのアルカリ元素の蒸発速度は、時間が経過するに連れて減少する。この原因としては、(1)蒸発時の組成変化によるアルカリ元素のメルト中での活動度変化、(2)蒸発したアルカリ元素の再凝縮などが挙げられる。
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