Project/Area Number |
07213220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
坂田 祥光 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (60029874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今堀 博 大阪大学, 産業化学研究所, 助手 (90243261)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 光合成モデル / 電子移動 / ポルフィリン / C60 / キノン |
Research Abstract |
C_<60>がポルフィリンのメソ位上のフェニル基のパラ位の位置で連結された化合物に加えてメタ位、オルト位で連結された化合物を合成した。目的のポルフィリン・C_<60>化合物はパラ体と同様に、対応するブロモメチル安息香酸を縮合させたポルフィリンをC_<60>にジルス・アルダー反応させることにより得られた。^1H-NHRスペクトル、紫外可視吸収スペクトルの結果からオルト体のみ顕著な相互作用が観察された。CHARMmにより分子力場計算を行ったところ、メタ体ではポルフィリンはC^<60>に対して直立したような構造をとっているのに対して、オルト体ではポルフィリンとC_<60>はほぼファンデル・ワル-ス接触したような構造をとっていることがわかった。蛍光スペクトルはメタ体、オルト体とも参照化合物に比べて大きく消光されており、その消光の度合いはメタ体、パラ体、オルト体の順に大きくなった。このことからポルフィリンの励起1重項がC_<60>により強く消光されていることがわかった。一方、電子移動に対するC_<60>分子の大きさの効果を評価するために電子受容体部分をC_<60>の代わりにベンゾキノンで置換したポルフィリン・キノン連結化合物を合成した。比較はパラ体の亜鉛ポルフィリン・C_<60>連結化合物で行い、大きさ以外は距離、反応の自由エネルギー変化、結合様式はほぼ同じとなるように設計した。ポルフィリンの光励起による電子受容体への電荷分離及び電荷再結合過程を時間分解過渡吸収スペクトルにより測定したところ、キノン体に対してC_<60>体の方が電荷分離が速く、電荷再結合が遅くなるという結果を得た。この結果は電子受容体が大きくなると再配向エネルギーが小さくなることを実験的に証明した初めての例であり、今後の人口光合成構築における重要な指針となると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)