Research Abstract |
Rb K-edge EXAFSを用いて,K_2RbC_<60>のオクタヘドラルRb周りの局所構造を研究し,従来議論となっていたオクタヘドラルサイト金属の位置がオクタヘドラル中心位置にあることを明らかにした(Chem.Phys.Lett.印刷中).この問題は,常温においてオクタヘドラルRbと第1隣接炭素のピークが観測されないことより,中心位置からずれた位置にいるのではないかとの報告もなされていたが,低温で対応するピークが現れることから,常温では熱振動が激しいために,観測されないことがわかった.K_2RbC_<60>のRb K-edge EXAFSの詳細な温度変化も観測し,オクタヘドラル金属のTc付近での熱的挙動,ピークが消える温度領域の比較的激しい熱振動を研究中である.さらにRb_3C_<60>を対象として粉末X線回折の温度変化を測定し,Tc付近での熱振動と格子定数の奇妙な振る舞いを見いだした.これはすでにRb_2CsC_<60>のRbおよびCs K-edge EXAFSからも見いだしており,X線回折からも確認したことになる(Sol.State Commun.投稿中).また均一な試料の作成を目的として,金属のド-ピング過程をX線回折と反磁性磁化率の測定から調べた(Sol.State Commun.投稿中).金属内包フラーレンの生成と単離についてはCa@C_<60>を対象として研究を進め,最近のSr@C60の作成と抽出に成功した(Chem.Lett.投稿中).単離についても現在進行である。
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