糖質を基盤とする柔軟な不斉反応空間の構築とその展開
Project/Area Number |
07214208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
柿沼 勝己 東京工業大学, 理学部, 教授 (90092543)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 不斉鋳型 / ジアセトングルコース / 遠隔不斉誘導 / 不斉合成 / (R)-メバロノラクトン / 不斉重水素化アミノ酸 |
Research Abstract |
本研究では、ジアセトングルコース-3-ウロ-ウ(1)およびその関連分子を擬似C_2対称性シクロペンタノンを見做し、中心に位置するC-3位周辺を新しい不斉反応空間として検討した。 (1)の3-C-ビニル-アロース誘導体(2)ではOsO_4酸化は4:1の選択性であるが、水酸基にTMS基を導入するとその選択性が35:1以上に飛躍的に向上した。これは、(1)のビシクロ[3,3,0]オクタン構造を土台として、自由に動きうるフラノース環上の各置換基が互いに適正に相互作用して柔軟な効率的不斉空間が形成されることを示す。 これにより3α-置換基があれば(2)のビニル基に対するハロニウムイオンの付加はSi-面選択的と期待できる。位置選択的に重水素化したアリルアルコール(2)を3α-チオホルムイミダ-トに導き、NXS(X=Br,I)による求電子反応に付し、高ジアステレオ選択的に感情カルバマート(3)を得た。これは別途(2)をエポキシドとした後、ウレタン誘導体として分子内求核置換反応を行なっても達成できた。(3)から簡便な反応で重水素化L-セリンを選択的に合成出来た。 (1)のC-3位にスピロ環を形成することで高選択性が発揮できると考え、3-メチルクロトン酸エステルのγ-カルバニオンを求核付加して調製したスピロ型α,β-不飽和-γ-ラクトン(4)に対してアルカリ条件下エポキシ化を行ったところ、高ジアステレオ選択にグリシドラクトン(5)を収率よく与えた。これから(R)-メバロン酸ラクトンをエナンチオ選択的に合成した。 この不斉空間をさらに展開すべくグルコ-及びアロ-型3-C-ヒドロキシメチル体を合成し、プロピオン酸エステルとした。そのエノラートのアルキル化を種々検討し、条件によって高い間隔[1,5]不斉誘導が達成できることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)