イソカルバサイクリンおよびロイコトリエン類の超効率的不斉合成
Project/Area Number |
07214209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三上 幸一 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10157448)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | エン反応 / 不斉触媒 / チタン錯体 / イソカルバサイクリン / 立体選択性 / プロスタグランジン |
Research Abstract |
プロスタグランジン(PG)、ロイコトリエン(LT)などのエイコサノイド類は、特異で強力な生理活性から医薬品化が注目されている生理活性物質群である。天然型のPG(F2,E2,E1)の医薬品化の後、更に協力な血小板凝集阻害および血管平滑筋弛緩作用を示す新しいPG(プロスタサイクリン:I2)が発見され、その医薬品化のため安定化炭素誘導体(カルバサイクリン)、特にイソカルバサイクリンの効率的な不斉全合成法の開発が現在強く望まれている。エン反応は入手容易なオレフィンをそのまま求核剤として用いるため、究極的な不斉合成手法となりうる大きな可能性を秘めている。本申請研究は申請者が独自に開発した不斉触媒的エン反応を基盤にして、これらエイコサノイド類の超効率的不斉合成法の開発を行おうとするものである。 申請者は、新しいカルボニル親エン体の開発研究(立体選択性の検討、遷移状態モデルの提唱)を基礎として、エン反応を高度かつ効率的な不斉触媒的不斉合成法として開発しようとしてきた。共役イナ-ルを新規カルボニル親エン体とするエン反応の不斉触媒化についても検討し、不斉ビナフトール-チタン ブロミド触媒を用い96%ee以上もの極めて高い不斉収率を達成することに成功した。さらに、その成功を踏まえて、エン生成物より各種のイソカルバサイクリン誘導体を合成し、それらの生理活性試験を行なった。その結果、エン生成物より誘導されるα-アレニルイソカルバサイクリンが弱いながらも血小板凝集抑制活性を示すことが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)