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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
1.糖環上に導入した2-メチル-2-プロペニル基のヒドロボレーション-酸化:メチル4, 6-O-ベンジリデン-3-O-ベンジル-2-デオキシ-2-C-(2-メチル-2-プロペニル)-α-D-アルトロピラノシドをBH_3・SMe_2あるいは8, 8'-位に嵩高い置換基(i-Bu, t-Bu, Ph, Ph_3Si)をもつ一連のジベンゾジオキサボレピン誘導体(1)を用いてヒドロボレーション-酸化したところ、2-C-(2-メチル-3-ヒドロキシプロピル)アルトロピラノシド誘導体が高収率で得られたが、ジアステレオマ-過剰率は7〜11%deで、1の嵩高い置換基の立体選択性への効果は見られなかった。また、対応するイドピラノシドについても、同様の結果が得られた。 メチル5, 6-ジ-O-シクロヘキシリデン-3-デオキシ-3-C-(2-メチル-2-プロペニル)-β-D-グルコヘキソフラノシド(2)をBH_3・SMe_2(溶媒:THF)を用いてヒドロボレーション-酸化したときには、対応する3-デオキシ-3-C-(2-メチル-3-ヒドロキシプロピル)グルコヘキソフラノシド(3)が44%deで得られた。一方、メチル5, 6-ジ-O-シクロヘキシリデン-2, 3-ジデオキシ-3-C-(2-メチル-2-プロペニル)-β-D-アラビノヘキソフラノシドをBH_3・SMe_2または8, 8'-ジ-t-ブチルジベンゾジオキサボレピンを用いてヒドロボレーション-酸化したときには、対応する3-デオキシ-3-C-(2-メチル-3-ヒドロキシプロピル)アラビノフラノシドが、それぞれ37%deおよび62%deで得られ、この場合には、1の8, 8'-位の嵩高い置換基が反応の選択性に影響していることが分かった。 2.いくつかの16員環マクロリド抗生物質に共通なC-1〜C-10炭素骨格の合成:化合物3の3位側鎖水酸基をピバロイル基で保護したあと、(1)2位へのメチルチを(チオカルボニル)基の導入、(2)シクロヘキシリデン基の除去、(3)2位のデオキシ化、(4)5, 6-位間での炭素鎖の開裂の4段階を経て[3R, 3 (2R), 5R]-2-ホルミル-3-(2-メチル-3-ピバロイルオキシ)プロピル-5-メトキシオキソランを合成した。引き続き(Z)-トリブチル[3-(t-ブチルジメチルシロキシ)アリル]スズを反応させて3炭素増炭させ、オキソラン環3-位のプロピル基末端にホスホリルメチル基を導入して、カルボマイシンBなどのC-1〜C-10炭素骨格と等価な化合物を合成した。
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