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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
単分子膜界面でのレセプターと目的物質との選択的相互作用に基づく膜透過性の制御が可能な膜化学系の構築と化学センシング法への応用を目的として以下の研究業績を得た。 1)レセプターとして3種のカリックスアレン誘導体(4‐tert‐butylcalix[6]arene‐O,O',O'',O'''‐tetraacetic acid hexaethyl ester,4‐tert‐butyl‐及び4‐(1,1,4,4‐tetramethylpentyl)calix[4]arene‐O,O',O'',O'''‐tetraacetic acid tetraethyl ester)を用い,それらの単分子膜を用いるアルカリ金属イオンの化学センシング膜を創製した。 2)カリックス[6]アレンのAFM像を得るための基板の影響について検討した。カリックス[6]アレンとオクタデカノールの混合単分子膜を気液界面に作成した後,この膜をフルオロアルキルシランで化学修飾した雲母上にLB法により移し取ることにより,分子分解能でのカリックス[6]アレンのAFM像を初めて得た。 3)化学修飾した酸化スズ電極を用いてイオンチャンネルセンサーを構築することを目的として,SnO_2表面をアルケントリクロロシランで被覆した後,それに引き続くオレフイン酸化及び水酸基を導入する新しいアプローチの化学修飾法に成功した。 4)14個の水酸基あるいはメトキシ基を有する二種のヘプタキス(ベンジルチオ)‐β‐シクロデキストリン誘導体を新規に合成し,これらのホストは気液界面で単分子膜を生成することを見い出した。 5)β‐シクロデキストリンのチオール誘導体の金電極上での自己集合単分子膜を用いて,膜密度の最適化により,欠陥のない領域を通じての電子トンネリングを化学センシングに用いることができる可能性が示された。
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