Project/Area Number |
07215269
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田中 修司 長崎大学, 工学部, 助教授 (80217033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田丸 良直 長崎大学, 工学部, 教授 (80026319)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 酵素電極 / 電気化学 / ドーパミンβ-ヒドキシラーゼ / シトクロームP450 / 不斉合成 |
Research Abstract |
酵素は、その高い特異生により合成化学的な応用が注目されている。また、電極反応は、その特異な反応場と人為的な制御の容易さにより精密合成の新たな手段となる。本研究では、一原子酵素添加酵素の一つであるドーパミン β-ヒドロキシラーゼ(DBH)およびチトクロームP450に注目し、電極反応と酵素反応を組み合わせ、化学的に不活性なC-H結合を位置選択的、かつ立体特異的に活性化し光学活性アルコール等の合成について検討した。 1.DBH・電子メディエーター・電極システムによる光学活性アルコール合成 新たにferrocenyl polyethyleneglycol誘導体を合成し、DBH蛋白分子に直接ferrocenyl基を持つメディエーターを共有結合で導入したハイブリッドタンパク質(Fc-PEG-DBH)を作成し、その電気化学的挙動およびハイブリッドタンパク質による不斉合成について検討した。その結果、Fc-PEG-DBHは、これまでの方法に比べ数百倍効率的に電極と電子の授受を行い、光学活性アルコールを合成できることが明らかとなった。また、基質特異性について検討した結果、末端に水酸基やアミノ基等の水素結合においてプロトン供与体となる基をもつphenylalkyl化合物が良い基質となり、生成物としてR体の光学活性アルコールを生成し、またindan誘導体のような2環化合物ではS体の光学活性アルコールを生成することが明らかとなった。 2.シトクロームP450camの電極システムによる活性発現 シトクロームP450camへ電極から電子を供与し、その酵素活性を発現させる方法について検討した結果、putidaredoxinを介することで炭素電極からシトクロームP450camへの電子授受が可能であることが明らかとなり、その際、酵素活性に基ずく触媒電流が観測された。今後は有用化合物合成への応用が期待される。
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