カルベノイドをモデルとした1,n-両極反応性有機金属中間体の創製
Project/Area Number |
07216241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
奥 彬 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (50027885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 俊郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30135628)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 亜鉛アート錯体 / ジンケート / 1,2-アルキル移動 / アルキニルジンケート / アリル亜鉛 / exo-環化反応 / endo-環化反応 / シクロアルキン |
Research Abstract |
(1)炭素鎖延長を伴ったアリル亜鉛種の発生と反応:プロパルギル位に脱離基を有するアルキニルジンケートは円滑な1,2-アルキル移動を起こし、対応するアレニック亜鉛種を効率的に与える。同様なアルキル移動がアリル位に脱離基を有するアルケニルジンケートより進行すれば、炭素鎖が延びたアリル亜鉛種を発生できることになる。アルケニルジンケート中間体はメタンスルホン酸3-ヨードアリルへのハロゲン・亜鉛交換により発生できると考え、トリブチルジンケートとの反応を検討したところ、ブチル基が導入されたアリル亜鉛種が効率よく発生できることがわかった。このアリル亜鉛種は、続いてアルデヒドと処理することにより対応するホモアリルアルコールを与えた。調整した亜鉛種を直接反応に用いた場合にくらべ、塩化亜鉛と処理したのちにアルデヒドとの反応に用いた場合、反応効率ならびに立体選択性の点でより良好な結果が得られた。 (2)アルキニルジンケートの環化反応:ホモプロパルギル位に脱離基を有するアルキニルジンケートは1,2-アルキル移動反応を伴ってexo-環化し、1-(シクロプロピリデン)アルキル亜鉛種を与える。本環化反応の一般性を調べるため、遠隔位に脱離基を有するアルキニルジンケートの反応を検討した。トルエンスルホン酸5-ヘキシニルや6-ヘプチニルより発生するアルキニルジケ-トは、exo-環化ともにendo-環化も起こし、1-(シクロアリキリデン)アルキル亜鉛種とシクロアルケニル亜鉛種を与えた。1,3-ジフェニルイソベンゾフランによる捕捉実験ならびに^<13>C標識実験より、シクロアルケニル亜鉛種の生成は、アルキニルジンケートの環化により生じたシクロアルキンへのカルボメタル化を経由して進行したことが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
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