ケテンシリルアセタールを用いる高立体選択反応系の構築
Project/Area Number |
07216274
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
大寺 純蔵 岡山理科大学, 工学部, 教授 (20131617)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | ケテンシリルアセタール / 向山-マイケル反応 / 電子移動反応 / 求核反応 / 立体選択性 / エノン / ジアステレオ選択性 / 競争反応 |
Research Abstract |
一般にケテンシリアセタールの向山-マイケル反応は立体選択的に進行しない。我々はこれがケテンシルアセタールからルイス酸への電子移動で開始されるラジカル反応に起因すること、したがって電子移動反応を抑制し求核反応を誘起すると反応の高立体選択化が可能となることを明らかにしている。 反応が求核的に進行するのか電子移動により開始されるかはベータ位の置換基の数の異なるケテンシルアセタールの競争反応によって判断することができる。すなわち、求核反応の場合には置換基の少ないケテンシリルアセタールが優先的に反応し、電子移動機構の場合には逆の選択性が発現する。そこでまず最初にチオケテンシリルアセタールの向山-マイケル反応がどちらの機構で進行するのか明らかにするために競争反応を行った。ベータジメチル体とモノメチル体の1:1混合物をTiCl_4プロモーターを用いる求核反応条件下でエノンと反応させた。予想どうりベータ位の置換基の数の少ないアセタールが優先的に反応し、電子移動反応が抑制されていることが判明した。 これらの知見を基にしてベータモノメチルチオケテンシリルアセタールと各種エノンとの向山-マイケル反応ににおけるsyn/anti選択性について検討した。反応は上に述べた求核反応条件を用いて行った。その結果いくつかの場合にはかなりのジアステレオ選択性が認められ、チオケテンシリルアセタールを用いることにより向山-マイケル反応の高立体選択化が達成された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)