Project/Area Number |
07216276
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
中沢 浩 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (00172297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 勉 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (70221603)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | メタラホスホラン / 異常原子価 / 転位反応 |
Research Abstract |
我々は最近、鉄に配位しているリン原子に直接求核攻撃を行わせて、リンの原子価を遷移金属上で拡張し、異常原子価リン化合物を配位子とする鉄ホスホラン錯体が合成できることを報告した。本研究では、この鉄ホスホランの反応性について調べたので報告する。 鉄ホスホラン錯体であるCp(CO)_2Fe{P(OC_6H_4NMe)_2}に弱いプロトン酸であるPhOHを反応させると、1つのN原子がPから解離した[Cp(CO)_2Fe{P(OC_6H_4NMe)-(OC_6H_4NMeH)}]^+が生成した。この錯体は、n-BuLi共存下[Cp(CO)_2Fe{P(OPh)_3}]^+とo-N-methylaminophenolとの反応における中間生成物と考えることができる。実際、今回単離した陽イオン錯体にNaNH_2を反応させると、ほぼ定量的にもとのホスホラン錯体が生成することが認められた。 鉄ホスホラン錯体Cp(CO)_2Fe{P(OC_6H_4NMe)_2}にLewis塩基であるLDAを反応させ、その後MeIを反応させると、ホスホランフラグメントがCp環に結合した鉄のメチル錯体が生成することが分かった。生成物はX線構造解析より決定した。また、LDAを反応させた段階での錯体の考察より、この段階で、ホスホランフラグメントがCp環に転位していることがわかった。この反応は遷移金属に結合したホスホランフラグメントが転位反応をすることを示した最初の例であり、大変興味深い。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)