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¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
液体における揺らぎや秩序性の形成のモデル実験として,3次元の二成分系のLennard-Jones液体における液-液相分離を解析の対象とした.マイクロストラクチャーレベルの知見を得るために,78732原子からなる大規模系の分子動力学シミュレーションを行った.相分離の開始は異種原子間のポテンシャルの導入により行った.時間の経過と共に,同種の原子からなるドメインが形成され,ドメインの成長と共に異相界面の面積は減少し,界面エネルギーは減少する.相分離は,低温度ならびに異種原子間のポテンシャルの深さが浅いほど速く進行する.温度300Kでは相分離は進行せず,ポテンシャルの深さの比が0.2以下では温度依存性に変化はほとんど認められない.ドメイン構造をコンピュータグラフィックスならびに低波数域での構造因子により評価した.温度の上昇に従い,異相界面の構造は乱れると共に原子の相互溶解が生じる.構造因子のピーク位置は時間のべき乗で近似され,その指数は低温ほど小さい値を示す.規格化した構造因子は,スケーリング則が比較的良く成立つ.相分離の進行とともに,動的構造因子においては,ドメイン構造に対応した低波数域に低エネルギーの顕著な相関の発達がみられる.フォノンの分散曲線は揺らぎの構造には依存しない. 融体の超急冷により生成するZr-Ni系アモルファス合金のダイナミックスについては,Zr-Ni系アモルファス合金の構造はZr33%を境として,大きく変化し,ゴールドシュミット半径の30%ほど大きいZr原子の影響が強く残ることが明らかとなった.密度流スペクトルから計算されるフォノンの分散曲線は,縦波モードにおいては極大値のエネルギー等が顕著な組成依存性を示すが,横波モードにおいては,高波数側でのエネルギーの値は増加する傾向があるものの,低波数側の分散関係にはあまり組成依存性が見られないことが明らかとなった。
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